ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
応えない父の顔に触れる。


「冷たい…」


思わず触れた父は、物凄く冷たくて、、


「……っ!」


ここに、父はいないのだと、本当に亡くなってしまったんだと思い知らされた。


「……っく、…ひっく……」


頭では分かっていた。でも、ベッドに横たわる父は、まるで眠っているような穏やかな顔で…


「お…父さ……、起き…て」


ポタ、ポタ、


涙が溢れ、その雫が床に落ちる。


「うっ…わあぁぁん!」

病室の廊下に、私の絶叫が響いた。



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