ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
秘書課を後にした俺は、真っすぐ中庭に向かう。

あっ…

昨日も座っていたベンチの隙間に挟まっているメモを見つける。

昨夜は、暗くて見つけることが出来なかった



『さよなら』



勢いよく駆け出し、1階まで降りる。
会社の前でタクシーを止める。


間に合ってくれ…


タクシーの後部座席で、身動き一つしないで一点を見つめる。


嫌な予感しかしない。


頭を抱える…心臓の鼓動が速い。

ドラマで「頭を抱える」場面を見て大袈裟だと思っていたが、本当にあるんだ…と、なんか感心してしまった。

絶望的な状態に陥ると、人はおかしくなるのか







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