ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
天ぷらの次に運ばれたのは、黒豆ご飯とお味噌汁。

あんなに食欲が無かったのに、黒豆ご飯を一膳完食することが出来た。

デザートとして出されたマスクメロンをいただく。


・・・・・


「ごちそうさまでした」

「うちの料理がお口に合って、良かったわ。
昨日、タカが『食欲が無い子が食べたくなる料理を食べさせろ』なんて、いきなり言ってくるから、急きょ店を開けたのよ」


「えっ?そうなんですか?なんだか、すみません…」

「いいえ。全部食べてもらえて、とっても嬉しいわ。
また来てね」

女主人…薫さんは、ニッコリと微笑んだ。

わあ、色っぽい人だな。

薫さんに見送られ、私たちは「すな川」を後にした。
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