T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
いつしか意識が遠のいていた。どれ位したか、ふ目を覚ました美羽はただ目の前の愛おしい人の肌に表情は緩んでいた。

「…ほんとに…和希だ…腕も温もりも…」

頬に指を滑らせ唇に触れながら長いまつげを見つめていた。

「…ン」
「あ、起こしちゃった?ごめんね?」
「俺……寝てた?」
「ん…でもいい…」
「何で?」
「フフ…またこうして和希の寝顔をみれたし」
「変な趣味だな…」

そういいキュッと抱き寄せただ温かで、柔らかい感触、心地の良いトクントクン…という音、全てが『今』を感じるには来れ以上ない『事実』に過ぎなかった。互いの温もりを感じながらこの日の夜は過ぎていった。
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