秘密の片思い 番外編④
公園は駅を挟んで自宅マンションの反対側にある。

都心にありながら、けっこうな広さで芝生などもあり、春には桜が見どころの公園だ。遊具はそれほどないので、大人の憩いの場所として作られた公園なのかもしれない。

電車を降りて改札を抜け、いつもとは反対の出口に出て、5分ほど歩くと公園が見えてきた。


きっと芝生のところにいるはず。


私は確信しながら公園に足を踏み入れ、遊具場を右に見ながら、左に進んでいく。平日のせいか、人はちらほら見かける程度だ。だから、芝生が見えてくると、郁斗と碧生がすぐにわかった。

郁斗はまだよちよち歩きの碧生にサッカーボールを転がしている。

おもちゃのサッカーボールではなくて本物を。そして優しく手で……じゃなくて足で。

碧生はなんども手と膝をつきながら、郁斗が転がすサッカーボールに近づいていく。

まだ1歳半の赤ちゃんなのに、郁斗は真剣そのもので相手をしている。

その姿に私の顔は自然と笑みが浮かぶ。

サッカーボールと一緒にゴロンと転がる碧生をすぐに起こす郁斗。それから頭を撫でる。

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