君を選んだから
お義姉さんまで、そんな。

この家族にとって、須賀くんが彼女を連れて来るって、本当に一大事なんだな。

なのに、申し訳ない。

ニセの彼女でごめんなさい.......


「あ、えっと、陽奈さん、こいつがあおい。」

「は、初めまして。あおいです。」


うわ、超ぎごちないカップル。

やり慣れないことだから仕方ないけど、これじゃバレるんじゃない?

お義姉さん、じ〜って見てるし、すっごい緊張する。


「初めまして、陽奈です。わぁ、嬉しい〜!! ホントに郁海くんが彼女連れて来たぁ。」

「何だよ、それ。失礼な。」

「だってさぁ、すっごく嬉しいんだもん。郁海くん、良かったね。こんなに可愛いい彼女が出来て。」

「.......あぁ、うん。」

「あおいちゃん、よろしくね。」

「あ、はい。よろしくお願いします。」


この人、何かすごい。

圧倒されて、思わず見惚れちゃった。

笑うと、ますますパァっと明るい印象に変わるんだもん。


ともすれば、クールな印象に見えなくもない美女でありながら、意外とテンション高いし、話し始めると親しみやすさ全開。

人の良さとか性格が、内から滲み出てる気がする。


同性から見てそんなイメージなんだから、絶対、モテるよね。

お兄さん、どこで知り合ったんだろう。

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