甘いだけの恋なら自分でどうにかしている

『ちゃんと家に帰ったか』
『帰りましたよ、酔っ払いじゃないので、余裕です』
『そうか、悪かったなわざわざ』
『いいえ。課長、もしかして彼女ができたんですか? ひゅーひゅーですか?』
『バカ』

「バカって。彼女できたのかって聞いてるんですけど。彼女出来たら、イカ焼き一緒に食べれないじゃないですか」

スマホをベッドに投げて、再び身を預けた。
なんだかいつもはぐらかされる。そしてはぐらかされることに対して、こんなに答えが知りたいのは初めてで、胸の中がとっても苦しくなった。
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