クールな同期が私だけに見せる顔
「省吾、どうしてここに居る?」俊介さんが言った。
省吾は、俊介さんに強い口調で言われても、気にせずに言う。
「こいつのあとを追いかけて来た。
会社経由で、このホテルの予約取ってくれたから、だいたいの行先は分かってた」
俊介さんが、頷いて、
「ここだと、声が響く。中に入れよ」と言って、ドアを開け中に通してくれた。
私は、省吾に抱えられるようにして部屋の中に押し込まれる。
「省吾、晴夏と話がしたい。席を外してくれ」
俊介さんの言葉に、省吾は耳を貸そうとはしなかった。
「こんな場所で、二人きりになんか、出来るわけないでしょう?」
「晴夏と話しをするのに、お前に許可を取る必要はないだろう?」
珍しく、俊介さんが声を荒げる。