クールな同期が私だけに見せる顔

「なんだ、それ」

キョトンとして、本当にびっくりした顔をした。

「なんだそれって、しらばっくれる気?
省吾、言い訳出来ないわよ。あなたが部屋に女の人を連れ込むのを、この目で見たのは、私なんだから」



驚いていて、大きく見開いていた省吾の目が、キラッと光った。

光っただけじゃない。こっちを見てニヤッと笑う。

どうしたの、省吾?

何か気が付いたっていうの?

見るからに、形勢逆転してる。

不安そうにしていた省吾の顔はどこかに消え、自信みたいなものが見える。

彼は、私から手を離して、腕を組んだ。


「見たって、いったい何を見たの?」

彼は、笑いをこらえるように言う。

「だから言ったでしょう?あなたの部屋に女の人が入って行ったのよ」

「たまたまじゃないか?セールスに来た女性だって部屋の中にに来ることがある」

「セールスに来た女性が、部屋の中に何十分もいるわけがないでしょう?」

部屋に女性を入れたのは、あなたよ。

私は目いっぱい非難する姿勢で詰め寄った。

< 187 / 220 >

この作品をシェア

pagetop