クールな同期が私だけに見せる顔
朝が来て、目が覚めた晴夏は元の晴夏に戻っていた。
昨日のこと誤魔化そうとするから、そのたびに証拠を突き付けて否定してやる。
昨日、散々君を抱いたのは、中谷さんじゃなくて俺だって納得させてやる。
話し合いができないからって、晴夏に部屋から追い出され、なぜだかファミレスに連れて来られた。
晴夏は神妙な顔して、俺のこと睨みつけている。
俺は、晴夏の服の下の、昨日つけた印のある辺りを見つめてる。
「まあ、そうカリカリするなって。たかが寝ちまったくらいで」
「たかがって言わないで。私はあなたとは違う」
「そうかい」
「あのさ、省吾。やっぱり、考えてることって前と同じ?」
晴夏がまっすぐこっちを見てる。
晴夏の言いたいことは分かる。
しかし、俺は、なんて答えていいのか言葉に詰まって、窓の外の庭木を見てる。
お前、俺の気持ち確かめる前に、誰に抱かれてると思って許したんだよ。
なんて正面向かって問い詰める勇気がない。
「何とか、言いなさいよ」
「まあ、悪かったって。昨日のことは謝るよ」
「ねえ、省吾?今までずっと言ってきたこと覚えてる?」
「ああ、自分で言ってきたことくらい覚えてるさ」
「省吾……」
「わかったって、言えばいいんだろ?前と変わってないよ。
俺と付き合えとか、結婚しようっていうつもりなら、そういうの俺には無理だ」
気持ちが揺れてるなんて曖昧なこと言うくらいなら、晴夏の言う通りにしてた方がいい。