クールな同期が私だけに見せる顔
ホテルの名前と部屋番号は、美登里から聞き出した。

横山に仕事を押し付けて晴夏の後を追う。

ここで諦めたら俺たちはそれまでだろう。

足早に歩く晴夏の後を追う。

尾行なんかしたことないけど。

晴夏に気付かれたり、俺が見失って行先が分からなくなったら俺たちは元には戻らないかもしれない。

晴夏がホテルの向かっていく。

別の男に会いに行くってだけで、胸が苦しくなる。


いったい、俺何してたんだ。下らない写真を気にするあまりに、晴夏の信用を無くして彼女に見捨てられようとしてる。

晴夏がロビーで人を探してる。ロビーで待ち合せてるんだろう。

中谷さんはまだ来てないみたいだ。

晴夏は、ロビーのソファに座って携帯の画面を見ている。

晴夏に見えないように柱の陰に隠れていた。

いろんな考えがめぐって来た。

さっさと謝っちゃえばよかったとか。

ほんの数分のことだった。目を離したすきに、晴夏の姿はなかった。

軽くパニックに陥る。

見失った。

どうやって探し出せっていうんだよ。

落ち着けって。

食事にでも行ったんだろう。どこにいったのか分からない。

ここに戻ってくるのかも。

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