フラワーガーデン【アリシア編】
テールコートに、漆黒の闇のように艶やかな黒髪の中から、少年のような先生の瞳が私を見つめる。
「僕と一曲踊って頂けませんか?」
先生の差し出す手に自分の手を乗せ、私は再び円舞曲の輪に混ざる。
ノーブルで紳士的なエドのリードとは違い、シャープでそれでいて繊細な先生のリードはとても新鮮だった。
「アリシア。さっきの質問の続きだけど……。ジョージはどうしたの?」
先生の質問に涙が堪えきれなくなりそうになる。
「ジョー……ジ……はおじい様の命令で陸軍の士官学校に、入ったわ」
先生のステップが止り、その背を他のカップルがどんと突く。
「なんだよ。それ」
私の表情から何かを察したのか、先生は突然日本語で話し始める。
『なんで、そんなことに?』
私は何も答えることが出来ないまま、ただ俯いて強く首を振る。
『顔色が悪い。とりあえずバルコニーへ行こう』
先生は私の肩を抱くと、冷たい夜風が吹くバルコニーへ連れ出してくれた。
「君は婚約、ジョージは入隊。一体君達兄妹に何が起こったって言うんだ。
僕でよければ、話を聞くから」
フジエダ先生の黒い瞳は、まるで私の心の奥底まで見透かしているようで……。
心から心配してくれている先生の優しい言葉に、こらえ切れず涙が零れ落ちてしまう。
「僕と一曲踊って頂けませんか?」
先生の差し出す手に自分の手を乗せ、私は再び円舞曲の輪に混ざる。
ノーブルで紳士的なエドのリードとは違い、シャープでそれでいて繊細な先生のリードはとても新鮮だった。
「アリシア。さっきの質問の続きだけど……。ジョージはどうしたの?」
先生の質問に涙が堪えきれなくなりそうになる。
「ジョー……ジ……はおじい様の命令で陸軍の士官学校に、入ったわ」
先生のステップが止り、その背を他のカップルがどんと突く。
「なんだよ。それ」
私の表情から何かを察したのか、先生は突然日本語で話し始める。
『なんで、そんなことに?』
私は何も答えることが出来ないまま、ただ俯いて強く首を振る。
『顔色が悪い。とりあえずバルコニーへ行こう』
先生は私の肩を抱くと、冷たい夜風が吹くバルコニーへ連れ出してくれた。
「君は婚約、ジョージは入隊。一体君達兄妹に何が起こったって言うんだ。
僕でよければ、話を聞くから」
フジエダ先生の黒い瞳は、まるで私の心の奥底まで見透かしているようで……。
心から心配してくれている先生の優しい言葉に、こらえ切れず涙が零れ落ちてしまう。