フラワーガーデン【アリシア編】
私は一つ咳払いをする。

それでも先生ってばまだ固まってる。

「こほん!こほん!……あのぉ……。先生、着替えるから、あっち向いて下さい」

「あっ!ああ!!うん。ごめん。そうだね」


ようやく先生は理解してくれたようでくるりと私に背を向ける。


丁度いいタイミングで、汽車は再びトンネルを潜る。

辺りが暗くなった事でほっとしながら、思い切ってワンピースを脱ぎ捨てた。


「ぶっーーーーっ!」


突然、先生が口に含んだオレンジジュースを吹き出す。

見れば私の下着姿が、反対側の窓にしっかりと映っていた。


「きゃーーーーーーーーーーー!」

「ごっ、ごめん!」


真っ赤になって隠し屈み込んだ私に、先生も真っ赤になりながら、素早くTシャツを被せ、両目を手で覆って顔を背けた。





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