あなたがすき
同じ気持ち?
どういうつもり、という憤りと、ラッキーという気持ちが入り交じった、もやもやの中、蒼太の隣に立っていた。

窓の外は、普段なら白菜だかなんだかの畑の風景だけど、今日は雪で真っ白だった。青空とのコントラストが見事だった。

「キレイだよな、雪の白いのと、空が青いの。」
「そうだね。」

同じ気持ち、だったのなら、少し安心だ。

「朱里、たまに突然、脱走したい願望あったな、って思い出してさ。」
「いつの話?」
「小学生。」

あまりに古い話に、思わず吹き出した。

「やっと笑った。」

頭をぐしゃぐしゃされた。

「久々に…話したかった。いや、ずっと、かな。」

え?と思って蒼太を見ると、目があった。

「ずっと、きちんと話したかった。だからチャンスだって、瞬間的に思った。」

真っ直ぐな視線に、心を射ぬかれた気がした。

同じ気持ちだったのなら…
ずっと話したかった気持ちの中身が同じなら…
< 16 / 29 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop