何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
だって私の目の前には
これでもかってくらい顔を紅くした遥斗がいたから。



「見んじゃねぇよ!」



プイッと横を向く遥斗、でも耳まで真っ赤になっていて彼は照れてるんだってすぐに分かった。

突き放すような言葉も照れ隠しだったのか。
そう思うとプッと笑ってしまう。

笑い声が聞こえたのか遥斗はムキになったように私に突っかかってくる。



「なに笑ってんだよ!」

「だって……なんか可愛くて!」

「可愛くねぇし!」



子供みたいに口を尖らせ反論する遥斗は本当に可愛かった。


年齢は私の12個も上なのに、同い年の様な感覚に見舞われる。
それに、ずっと仲が良かったみたいに感じるし……。
とにかく遥斗は喋りやすい、という事だろうか。



「そう言えば、レイヤは?」



何でも屋で働く事になったレイヤの姿がさっきから見えない事に気が付き遥斗に問う。



「いきなりだなお前……。
今日は休ませた」

「どうして?」

「……後で分かるさ」



後で?何で今教えてくれないのだろう。
気になった私は遥斗の脇腹に手を伸ばす。



「あ?……あははっ……!!」

「教えてくれなきゃくすぐるよ!」

「ばっ……もう……くすぐってるだろーが!!」



涙目で私を見下ろす遥斗はグネグネと体をよじっていた。



「やめて欲しければ白状しなさい!」

「ばかか!はな……せっ……ははっ!!」



笑いながら私の手から逃れようとする遥斗。
2人でじゃれ合っていればコンコンと扉がノックされる音がした。
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