何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「……着信だ」



私はスマホを見ながら小さく呟いた。


あれからどれくらいの時間が経っただろうか。
今は公園のベンチで座りながらボーっとしていた。


会社も昼休みに抜けたままサボってしまった。
こんな事をしたのは初めてだ。


皆に迷惑を掛けたな……。
戻らなきゃ、そう思ったけど体が動かなかった。



「あっ切れた……」



鳴り響いていた着信は切れてしまう。



「……また掛かって来たし……」



ハァッとタメ息をつきながら誰からかを確認する。

その瞬間、ドクンと胸が高鳴った。

スマホに映る名前はさっきまで泣いていた原因の人だった。



「遥斗……」



さっき決意したばかりなのに。
何もかも終わらせると。


なのに……。
遥斗の名前を見ると心が揺らいでしまう……。


これじゃあダメだ。
強くならないと……。


そう思い私は通話ボタンを押した。
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