何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「っ!?」

『梓沙ちゃん?』



思わずスマホを落としてしまった。


衝撃で体が固まって動かない。
目の前にある写真を見ながら小刻みに体を震わせる。



「ど……うして……」



声も震えて上手く出せなかった。
どうして気が付かなかったんだ、バクバクと揺れ動く心臓。
写真の中の“九条さん”は私がよく知っている人に似ていた。



『梓沙ちゃん?』

「あ……いえ何でもありません……。
ありがとうございました……すみません私……失礼します……!」



動揺した私はカオルさんの返事を待たずに電話を切ってしまう。


まさか……あの人が九条さんなの?
疑惑は深まるばかりで何の解決にもならない。


考えていれば頭の中にある事が浮かぶ。


チェス……。


そう言えばあの時……。


私は考えるより先に歩き出した。
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