何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
私が出来る事
散々泣いて落ち着いた私は屋上で1人、風に当たっていた。
「……梓沙ちゃん……」
後ろから聞こえる切ない声に私は振り返る。
そこには哀しそうな顔をしたお義兄さんが立っていた。
「お義兄さん……どうしたんですか?」
「……キミを呼びに来たんだ。
拓哉が起きて……キミを探している」
さっきまで眠りについていた拓哉さんが目を覚ました。
だとしたら早く行かなければならない。
きっと彼はまた暴れているに違いない。
まだ体は良くなっていないのに、これ以上無理をしたら……。
私は病室へ向かおうと足を進める。
でも、その足は動かなかった。
「梓沙ちゃん」
何故なら、泣きそうな顔でお義兄さんが私の腕を掴んでいたから。
「……梓沙ちゃん……」
後ろから聞こえる切ない声に私は振り返る。
そこには哀しそうな顔をしたお義兄さんが立っていた。
「お義兄さん……どうしたんですか?」
「……キミを呼びに来たんだ。
拓哉が起きて……キミを探している」
さっきまで眠りについていた拓哉さんが目を覚ました。
だとしたら早く行かなければならない。
きっと彼はまた暴れているに違いない。
まだ体は良くなっていないのに、これ以上無理をしたら……。
私は病室へ向かおうと足を進める。
でも、その足は動かなかった。
「梓沙ちゃん」
何故なら、泣きそうな顔でお義兄さんが私の腕を掴んでいたから。