何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「とんでもないです。
龍崎さんこそ、相変わらず素敵ですね」
思ってもいない事が口から出てくる。
いつからだろう、こんなに平気で嘘がつける様になったのは……。
ズキリと痛む胸に蓋をするように私は笑顔を浮かべ続けた。
そんな私に気を良くしたのか龍崎さんは厭らしい笑みを浮かべながら私に言葉を放つ。
「如月さん、今度2人で食事にでも行きませんか?
滅多に予約が取れない店を貴方の為に用意しましょう」
下心丸出しの笑みが向けられる。
大体……婚約者がいる事が分かっているというのに誘う意味が分からない。
かと言って無下にあしらう訳も行かず困っていれば隣から低い声が発せられた。
「龍崎さん、これは俺のです」
声と同時に腰を引き寄せられる。
ふと隣を見上げれば、いつもの無表情とはうって変わって恐ろしい顔の拓哉さんが目に入った。
まぁ、微妙な変化だから私以外は気が付く事はないだろう。
でも私には痛いくらいに伝わってくるのだ。
彼の怒りが……。
それを証明するかのように引き寄せられた腰に痛みが走った。
龍崎さんこそ、相変わらず素敵ですね」
思ってもいない事が口から出てくる。
いつからだろう、こんなに平気で嘘がつける様になったのは……。
ズキリと痛む胸に蓋をするように私は笑顔を浮かべ続けた。
そんな私に気を良くしたのか龍崎さんは厭らしい笑みを浮かべながら私に言葉を放つ。
「如月さん、今度2人で食事にでも行きませんか?
滅多に予約が取れない店を貴方の為に用意しましょう」
下心丸出しの笑みが向けられる。
大体……婚約者がいる事が分かっているというのに誘う意味が分からない。
かと言って無下にあしらう訳も行かず困っていれば隣から低い声が発せられた。
「龍崎さん、これは俺のです」
声と同時に腰を引き寄せられる。
ふと隣を見上げれば、いつもの無表情とはうって変わって恐ろしい顔の拓哉さんが目に入った。
まぁ、微妙な変化だから私以外は気が付く事はないだろう。
でも私には痛いくらいに伝わってくるのだ。
彼の怒りが……。
それを証明するかのように引き寄せられた腰に痛みが走った。