何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「印鑑は……いいや。
代わりに……」

「んっ……」



いきなり重なる唇に驚きながらも私は目を閉じる。
2人の交じり合う吐息だけが部屋へと響き渡っていた。


凍っていた心を溶かす様な
忘れていた気持ちを取り戻すかの様な


そんな優しいキスだった。



ゆっくりと唇を離し、密着した状態で見つめ合えば頬が緩んでいく。
2人で笑いあって幸せを噛みしめる。



「……好き、大好き」



溢れ出す気持ちをそのまま口にすれば遥斗は意地悪な笑みを浮かべた。



「ばーか、俺はそんなんじゃ足りねぇよ」

「え……」

「自分でも笑っちまうくらい愛してる」



遥斗はそう言うと、私を引き寄せる。


そして……。
再び私たちの唇が優しく重なった。
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