何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「な……何で私の番号を知っているんですか!?」



あっ……そう言えば名刺を渡したか……。

一瞬でもパニくった自分が恥ずかしい。

謝ろうと思い、口を開きかけた時……。



「どうしてだと思う?」



不敵な笑みが私に向けられた。

この顔……名刺を見たって訳ではなさそうだ……。



「どうしてですか……?」



少し後ずさりをしながら私は彼を見上げる。


でも、その距離は開く事はなかった。
五十嵐さんの長い腕が私の腰を引き寄せ一気に距離を詰められる。



「ちょっ……!!」



抵抗しようと体をよじろうとした時
怪しげな声が私の耳元で響き渡った。



「セクハラなくなってよかったな」



思わず力を緩めてしまう。

何でその事を……。

問いただそうとした時にはもう遅かった。



「きゃぁ!?」



私の体は宙へと浮かんでいた。
俗に言う……お姫様抱っこという奴だ。



「降ろしてください!」

「暴れんじゃねぇよ」



私の抵抗も虚しく、止めてあった車に乗せられた。
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