男の秘密
「斉藤!」

不意に呼び止められ優が振り向くと、真剣な顔の加藤が居た。

《 金曜日に告るつもりだ。 》

加藤の言葉を思い出し、ハッとした。

「俺、ずっと前から齋藤の事が好きだった。今付き合ってるヤツ居なかったら俺と付き合ってくれ」

「私は・・・」

真剣な告白にきちんと答えようと口を開いた時、優の携帯が鳴った。

「ちょっとごめん・・」

断りを入れてから、カバンの中から携帯を取り出すと、忍からの電話だった。

「はい・・」

「今何処にいるの?」

焦ったような声が電話の向こうから聞こえて来たが、外にいるせいか周りの音が煩く聞こえにくい。

「えと、二件目のお店の前に居ます。ごめんなさい。後でかけ直していいですか?」

取りあえず質問にだけ答えたが、加藤を待たせて居るのがもうし分けなくて、一旦電話を切ってから、かけ直す事を忍に伝えた。

「待って!切らないで!」
切羽詰ったような声と、荒い息遣いが電話の先から聞こえて来たせいで、気になって通話を終らせられなくなった。

『どうしよう・・。』

電話を切るべきか悩んだが、このまま加藤と話す事にした。

「加藤君。私・・」
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