男の秘密
「お待たせしました」

黒いセダンのような国産車が忍の車だが、メーカーや車種は優には分からない。

前回乗った時、左手の動きが多かったのが不思議で聞いてみたら、マニュアル車だと言っていた。

マニュアル車がどういうものなのか分からなかったが、忍の説明によると、今はオートマ車が主流でマニュアル車は珍しいとの事だった。

「凄く似合ってる・・・それにしても大きな荷物だな」

優の姿を見て嬉しそうに話出したが、違和感のある大きな袋が気になるようだ。

「あの、これ・・迷惑かもしれないんですけど、日持ちする料理や、冷凍出来る料理なんです
それで、良かったら食べてもらえますか?」

作っている時何度も、迷惑がられたらどうしようと不安になった。

今も忍の反応が怖くて俯いたまま袋を差し出した。

「いいの? ありがとう。嬉しいよ」

その言葉にやっと顔を上げと、嬉しそうに笑っている忍の姿があり、ホッとした。

「遅くなって悪いけど、荷物置きに行ってもいい?」

「はい。その方が良いんでそうして下さい。」




二人は一度忍の家に行き、冷蔵庫に料理をしまった。

「俺じゃぁ管理出来ないかも・・・もし良かったら見に来てくれる?」

そんな事を良いながら部屋の鍵を手渡す。

「!?そ、そんな!勝手に来たり出来ません!」

慌てて両手を前に出して大きく振りながら答える。

「でも、恋人同士って合鍵の交換したり、彼女が家でご飯を作って待ってるんだよ」

「え、そうなんですか?」

真顔で頷く忍に優は納得して鍵を受け取った。

「俺が居なくても、この鍵で入って部屋を好きに使ってくれたらいいから」

極上の笑顔でそう言われ、思わず頷いた。
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