男の秘密
優が目を覚ました時、羽奈は居なかった。

自分は羽奈を頼ってばかりで迷惑をかけている事を実感する。

しっかりしないといけないのに、忍の事になるとこんなにも周りに迷惑をかけてしまう。

気持ちを切り替えて、自分の出来る事を考える。

合鍵を交換しているから、買い物に行ってこようと思い立ち、身支度をして部屋を出る。

日も少し傾きだしたが、一向に涼しくならない。

近くに少し高級な品揃えのスーパーがあるので、そこに向かう。

羽奈のマンションの周りは閑静な住宅街があり、富裕層が住んでいる地域なので、便利が良いが、物価は高い。

スーパーで夕食の買い物をするが、自分が利用するスーパーで同じ食材を買ったら3割ほど安い気がする。

そんな事を考えながら、カートに買い物籠を入れ、その中に食材を入れていく。

『値段が高い分、新鮮で国産のものばかりね』

売り場を眺めながらグルリと一周する頃には、籠の中は食材で一杯だった。

『ちょっと買い込み過ぎたわね』

思い袋を両手に持ち、ヨロヨロと歩きながらそう思った。

だが、やる気が出たので、色々作りたくなったのだから、しょうがないと諦める。

部屋に戻った頃には、しっとりと汗で濡れていた。
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