金髪子犬がじれったい!


だいたい数え終わって、入力する前の確認をしていたところに、松田さんが戻ってきた。


たった今、片づけと清掃、翌日の準備をしていたメンバーが帰ったらしい。

周りをみると、倉庫で他のコーナーの景品を数えていた人もいなくなっていた。




進み具合だけ報告したあと、なんか話したいけど、なかなか次の言葉が出てこなかった。


しばらく、ふたりで景品を片づけるカチャカチャという音が響く。




「寧々さんは、彼氏いるのー?」



手が止まった。



「い!いないですよ!!!」



実際にいないし、反射的に答えたけど、突然だったからおもいっきり噛んでしまった。


「松田さんは!」


これも反射。
知りたいけど聞く勇気はなかった。


< 49 / 91 >

この作品をシェア

pagetop