一途な御曹司に身も心も奪われ虜になりました

「君たちが『宝の持ち腐れ』と言われているのは知っていますか?」


思わぬ褒め言葉に様子を伺うように首を左右に動かすと隣にいる菅原くんと目が合った。

でも野田専務がひとりひとりの特徴を話し出したので、視線を前に戻す。


「えー、まず、片桐課長ですが、彼は推進課に配属になる前までは営業課所属でした。入社半年で営業成績1位になるほどの実力者でその成績は未だに破られておりません」


ヤンキーのようなリーゼントヘアが特徴的な課長は、人一倍気が利き、些細な変化も見逃さず、口が堅く、お酒に強い。

過去を語らないから知らなかったけど、営業向きといえば営業向きなのかもしれない。


「隣の奥様、旧姓蓮見さんは5か国語を操れる才女です。元は海外事業課に属し、推進課に異動になってもなお当該部署に度々呼び出されています。そして……」


次は私だ。

何を言われるんだろうと緊張を隠せずにソワソワしていると、私を飛ばして菅原くんの紹介がはじまった。

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