恋色シンフォニー


こめかみから汗が流れ、我に返った。

どれくらい、ひとりで玄関に立ち尽くしていたんだろう。
外はもう暗い。

ああ。
やっちゃった……。

朝出かける時は、あんなにうきうきしてたのに。

こんな風になるなんて。

こんな沈んだ気持ち、前の彼に冷たくされた時以来だ……。

……ああそうか。

三神くんに夢中になって、あんまり楽しいものだから、すっかり忘れていた。


恋愛自粛期間なんだった。


それなのに恋に落ちたから、罰が当たったんだ。



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