婚約者はホスト!?④~守りたいもの~(番外編あり)

「ただいま…。」

玄関のドアを開けると、リビングから圭司が出てきてくれた。

「おかえり なつ…。それ なつ宛てに届いたよ。」

圭司は廊下に置かれた段ボールの箱を指差してそう言った。

「あっ 届いたんだ!」

さっそく梱包を開けると、立派な額が姿を出した。

「押し花…?」

「そう これね 圭司が事故にあった日に買ってくれたバラの花束なんだよ。お花屋さんに持って行って、ドライ加工の押し花にしてもらったの。こうすれば、ずっと飾っておけると思って…。あっ 玄関にちょどいいかも…」

玄関の棚に立てかけながら、私はにこりと微笑んだ。

「そっか…。」

圭司は目を細めながら、真っ赤なバラの花びらを真剣な表情で見つめていた…。

「ねえ 圭司 このバラを買ってくれた時のこと、少しも覚えてないの?」

その言葉に、圭司は申し訳なさそうに私を見た。

「…ごめん。」

「そう…。」

「やっぱり なつは今ままじゃ嫌だよな…。
ごめんな…。」

「あっ ううん こっちこそ ごめんね
ゆっくりでいいなんて言っておいて…。無理しなくていいからね…。ねえ それより 何かキッチンからすごくいい匂いがしてくるんたけど
もしかして 圭司 ご飯作ってくれたの?」

「うん まあね 味は保証しないけど…。」

そう言って、圭司は照れたように笑った。
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