秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
「あの人達・・・永遠の知り合い?」

「別に…違うさ」

俺は踵を返して二人に背中に向けた。

「どこ行くの?店はそっちの方向じゃ」

「遠回りして…ゆっくりとクリスマスの街を満喫しよう。母さん」


「永遠…!?」


「母さんはどうして父さんと結婚したの?」

父さんに訊いても母さんとの馴れ初めは教えてくれなかった。

唯、二人は深く愛し合っていた。

小さい時は、自分達の名前に恥かしさなんて持っていなかったが、名前の意味を知り、恥かしさを憶えた。



永遠と愛・・・ってなんだよって。


「頼さんは何て言ったの?」

「教えてくれない」

「じゃ私も教えない」

「ケチ」

「・・・じゃ一つだけ教えてあげる。母さんはシンデレラなの」

「玉の輿なの?」

「そう。玉の輿なの。
今もカッコいいけど…若い時の頼さんはもっとカッコ良かったわ。思い出すだけで、ドキドキする」

「惚気はいいよ」

訊いた俺が馬鹿だった。

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