秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
「これと言って読みたいのがないな」

「私もです」

「そうだ、表参道に新しく出来たブックカフェに行く?」

「いいですけど・・・」

私達のデートには本が絶対に付いて回るのね。


自家製の色んな種類のコーヒーをお供に本が読めるお洒落なカフェだった。


「おしゃれ」

「いい本があればいいけど・・・」

柾貴さんは目を凝らし、書棚とにらめっこしていた。

「柾貴さんってマイペースな人ですね」

「良く言えば、マイペース悪く言えば自己中心的。結構その性格で、少ないチャンスを棒に振った」

「柾貴さんってモテるでしょ?」

「モテる?冗談。皆、俺なんて見てない。女がいつも見ていたのは一緒に居た稜真だ」

「稜真さん?」

柾貴さんは一冊の本を取り出して、ページを開いた。


「秘書の父を持つ俺と社長の父親を持つ稜真となら、君はどっちを選ぶ?」

「どっちだろう・・・」




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