秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
私は麻生さんの指示通り書類を10部コピーした。

コピーが終っても給湯室から出て来る気配がない麻生さん。

「麻生君の様子、見て来てくれる?小池さん。様子によっては昼からの同行は止めようとかと思う」

「承知しました」

私は給湯室を覗き込んだ。

麻生さんにしては珍しく煙草を吸っていた。

「な、何どうした?」

麻生さんは慌てて携帯用の灰皿に煙草を押し込んだ。

「麻生さんの様子が変だから…その…社長が心配していると言うか」

「私は別に大丈夫です」

「顔が赤いって・・・」

「それは・・・小池お前が悪いんだ。何だよ!?その胸の大きく開いたブラウスに短いスカート。秘書としての装いにしては刺激が強過ぎる」
秘書と言う仕事柄、服装と身だしなみにはキチンと気を配っている。
普段着ているスーツと同じなのに。突然、服装を注意され、鳩が豆鉄砲を食らったような表情になった。

「えっ?普段と同じですよ」

「それに少し指が触れたぐらいで意識するなよ」

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