秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
やはり、ここは父親である麻生さんにも話しておかないと。

「戻ったぞ」

「お帰りなさい・・・」

「変わったコトはない?」

「変わったコト言えば…麻生さん貴方に話があります!」

私は声のトーンに変え、真面目な顔で彼を見つめた。

「鼻血止まっただろ?鼻の綿いい加減取ったらどうだ?」

「あ…すっかり忘れていました・・・」

麻生さんは椅子に座り、書類を手に取った。

私は鼻の穴に詰め込んだ綿を取って足許のゴミ箱に捨て、もう一度麻生さんを呼ぶ。


「麻生さん、話が・・・」

「仕事しながらでも訊ける話だろ?」
麻生さんはこんな大切な話をながらで聞くつもりだ。

「いいえ、これは私と貴方にとって大切な話です」
私は席を立って、彼のデスクに右手を付いた。


「どうしたんだ?」

「私、貴方の赤ちゃんがデキました」






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