鏡遊び
「ここが...」

「ねぇ、もう帰ろう?」

鏡に近づいていく麻己に、美希はそう言う。

少し震えてるのか、美希の持っているスマホのライトが小刻みに揺れている。

こんなにも怖いのに、麻己は平気で進んでいく。

「ねえ、麻己ってば...」

「麻己、帰ろう?」

私も美希と一緒になって言う。

このトイレに入ってから、より一層寒くなった気がする。
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