好きやった。
月島の前で自分に嘘をついて、友達のフリしてるウチよりずっとがええよ。
無理矢理口角を上げて、言葉を続けた。
「月島がウチのこと……大事な友達って言ってくれて嬉しかったよ。今まで、仲良くしてくれてありがとうな」
恋愛対象外の友達は、苦しいことの方が多かったような気もする。
でも、その時間がなければよかったとは思わない。
月島を好きやと思ってきた4年間と同じくらい、月島と友達として仲良くしてきた時間はかけがえのないものだった。
「なんで……そんな別れみたいなこと言うんや……」
ウチが泣いていないというのに、月島の方が泣いているみたいに震えた声をか細く絞り出す。
つられて涙腺が刺激されるけど、息を止めて涙の波が来るのを押さえた。
「もう……月島のこと困らせたないの」
月島は今、ウチの気持ちを知って困っとるやろう?
「今まで通りに仲良くすんのは……きっと無理や。だから、友達やめようって言っとんの」
そしてこれから、もっと困るだろう。
優しい月島は、きっとウチに気を遣って接するようになる。たとえ表面上で友達の関係を続けたとしても、気兼ねなく仲良くしていた以前とは全然違ってしまう。
そんなん嫌やよ。ウチの方が耐えられやん。
月島がウチのことを友達として大事な存在にしてくれたのは、ウチが最初から恋愛対象外だったからだ。
こんなにも仲良くしてくれたのは、その一線があったから。その一線がなければ、ウチは月島のそばにいられなかった。