カリスマ社長に求婚されました
私としては、いくら完成品でなくても、ellのジュエリーに触れるだけでも緊張する。

だから、こうやって身につけると身動きひとつできない。

「優一さんが、MBAの資格を持ってたなんて知らなかった……。まだまだ、私の知らない優一さんがいるのね」

じっと立ったまま見つめると、ジュエリーを確認し終えた優一さんが、それらを収めて私の方を振り向いた。

「特に話す必要はないかなと思ったんだ。茉奈と付き合ううえで、改めて話すほどのことじゃないだろ?」

「うん……。たしかに、そうだけど」

優一さんがどれほど有能な人なのか、今さら知る必要はないのかもしれない。

だけど私が知っている彼は、ほんの一部に過ぎないのだと思いしらされて、どこか寂しさもある。

蓮士さんの話も、半分流された感じがするし……。

小さくため息をつき、仕事に戻るため自分のデスクに戻りかけたとき、優一さんの声が聞こえた。

「蓮士は、オレの友達だ。ただ、柊也のように同じ方向を向いてる友人じゃないってこと。いい? 納得した?」
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