カリスマ社長に求婚されました
「茉奈ちゃん、なんだか機嫌いいじゃない。いいことあった？」

クリスマスのパーティーが楽しみで、仕事中もどこか浮かれてしまう。

受付の花をやりかえていると、彩子さんに声をかけられた。

「まあ、ちょっと……。あ、そうだ。彩子さんたちって、クリスマスの予定はもう立ててるんですか？」

柊也さんとふたりで、ロマンチックなクリスマスを過ごしそうなイメージがある。

だけど、彩子さんは眉を下げてガッカリしたように言った。

「クリスマスは仕事よ。なにせ、いろいろ忙しいから。柊也と、年末にゆっくり過ごす予定」

「え？ 忙しいんですか？」

だって優一さん、昨日は大丈夫だって言っていたのに、彩子さんと違うのはなぜ？

「忙しい、忙しい。クリスマスイブなんて、ジュエリー業界のかきいれどき……」

と彩子さんの言葉の途中で、「おい、彩子」と柊也さんの声がした。

それにハッとしたような顔をした彩子さんは、罰悪そうに私と柊也さんを見比べている。
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