好きって言っちゃえ

「ただいまっ!」

勢いよく入って来たのは、学校帰りで制服姿の哲平だった。

「お〜、お帰りぃ」

最初に声を掛けたのは光俊。

「お前、スタジオには入って来るなって言ってあるだろ」

剣二が眉間に皺を寄せ厳しい顔で哲平を見た。が、哲平はそんなことはお構いなしでつかつかとテーブルの方へ歩み寄って来た。

「だって、誰もどこにもいないんだもん」

そんな哲平を見て悦子が何かを思い出してハッとする。

「あっ。いけない。皆に聞くの忘れてたわ」

「え〜っ、おばあちゃん、聞いてないの?僕は今日先生にお願いしてきたのにぃ」

「なんの話?」

舞がテーブルのアルバムを箱に片づけながら悦子に尋ねる。航と秀人が仕事に戻ろうとすると、悦子が、呼び止めた。

「ちょっと待って。丁度皆集まってるから、聞いておきたいんだけど」

「なんの話ですか?」

今度は剣二が悦子尋ねた。

「これこれ」

と悦子がポケットから折りたたんだA4サイズのチラシを出してテーブルの上に置いたので、後ろにいた秀人たちはテーブルをぐるっと囲むように移動して、そのチラシを覗き込んだ。
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