恋をしよう!
「何か意外だな」

千秋ちゃんが言った。

「何が?」

そう聞いたわたしに、
「美咲ちゃんならもっとうえの大学でも余裕で行けるんじゃない?

例えば、K大学とか」

千秋ちゃんが答えた。

「別に悪くないかなって思ったけど、家から遠いし」

「あー、そう言うことだよね」

「それでY大学の指定校推薦を受けることにしたの」

そう言ったわたしに、
「やっぱり、頭がいい子は違うわ…」

頭を抱えた千秋ちゃんに、
「だからそんなことないったら」

わたしは笑いながら言い返した。

「そう言う千秋ちゃんだって、R女子大の推薦を受けるんでしょ?」

そう言ったわたしに、
「バレたか…」

千秋ちゃんはテヘッと舌を出した。

ある意味、人のことを言えないじゃない。

千秋ちゃんと一緒に笑いあっていたら、予鈴のチャイムが鳴った。
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