私の嘘を完成させて

篠崎さんの言葉を聞いて
ドアを開けた栄斗。

涙が止まらない私に

「愛菜ちゃん。ごめんね。
気付いてあげられなくて…」

海くんが優しく声を
かけてくれたけど…

きっと今一番つらいのは
栄斗なんだって
震える背中を見て思った。

ジリジリと篠崎さんに
迫って行く栄斗は
今にも殴りだしそうで…

「っ栄斗ダメ…」

止めなくちゃ…

そう思った瞬間。

「きゃあっ!」

後ろのプールに
引き込まれるように落ちた
篠崎さん。

その篠崎さんの手を引っ張ったのは

「…神田さん」

先にプールの中にいた
神田さんだった。

< 138 / 402 >

この作品をシェア

pagetop