私の嘘を完成させて
ボーっと窓の
外を見ている南那ちゃんは
「…ごめんなさい」
誰かに謝っていた。
俺たちがきて
「南那」
「ごめんなさい、ごめんなさい」
なんでそんな苦しそうな
顔をしているのか。
南那ちゃんは何で
涙を流さないんだ。
「ごめんなさい、ごめんなさい」
「南那!!」
彷徨が少し声を荒げて
南那ちゃんの肩を掴むと
一瞬ビクッとして
「…彷徨?」
そう呼ぶ声は虚ろで
目には光なんてない。
「…ごめん。寝る」
そう言って寝室に向かう
南那ちゃんに付き添ったのは
尚人さんだった。