【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち
「三浦、お前は幸せやな。極道やっててそうそう味わえる幸せじゃねぇぞ」
「そやな。羨ましゅうなるぐらいやで」
「四郎も三浦の事を考えんならそん時ゃ笑って引いてやらんといけんとよ」
それはわかっている。
「はい」
返事をしたけれど涙が浮かんでくる。
「結衣さん、まだいつか決まってねぇぐらい先の事でごぜぇやすよ。この先、そういう事もあるって話なんでごぜぇやすよ」
植木さんはそう言ってくれた。
「あっしもまだまだ心配で結衣さんから離れられやせんよ。安心してくだせぇ」
「そうでしょ。まだまだ心配なのよ。だから当分は困るのよ」
「へい。菫ちゃんと桐生の手本になるようにあっしらも精進しなきゃならねぇですぜ」
「はい」
横の隼はクスクスと笑いながら
「結衣の行動が誰よりも読める三浦はそう簡単にはお前から離さねぇよ」
その言葉でやっとホッとした。
そういう日が来るという事を初めて感じ
三浦さんの為に引けるようにならなければいけないんだと思う。
それでも、三浦さんの為には一日でも早く
私の為には一日でも遅くと思うわけで
頭と心はそう簡単に同じ答えには辿りつきそうもない。
食事まですべて終わるとみんな部屋へと戻った。
もちろん沈んだ気持ちが浮き上がるぐらい楽しい話もたくさんした。