【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち


笑っていると響さんが食堂へ入ってきた。


組員さんたちが立ち上がり会釈をしていると菫も立ち上がって会釈をしていた。


気づかぬうちに学んでいたんだと思わず感心した。


私がひとつ席をずれると嬉しそうに響さんが座りグラスにビールをついでもらっては嬉しそうに飲んでいる。



菫にはビール瓶がいささか大きくて重い。



そのぎこちなさが何とも言えずに可愛くて仕方がないそうだ。


ゴクリとビールを流し込んだ響さんが


「由香里、結衣が司に豆腐」


そこまで言った瞬間、持っていた箸を置き由香里さんは、結衣、結衣と私の名前を連呼しながら笑った。




「牢屋は留置場っていうのは、さっき三浦さんに教わりましたから。まだまだ素人なんですよ私は」


膨れた顔で言うと


「牢屋って今時使うの?」


「え?日常会話には出てこないから知らない」


「日常会話に出たらそれはそれで怖いじゃない」


「で…豆腐はいらないの?」


二人とも笑っていて結局この答は聞くことが出来なかった。


まぁ必要であれば、由香里さんが準備するはずだから心配ないか。




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