【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち


階段を上がっていくと植木さんに会い


司と明日実さんは丁寧なあいさつをし、言葉を交わした。


そして私には


「言った通りでごぜぇやしょ」

「はい」

「若の事を誰よりも結衣さんは心配しておいででしたよ」


司の肩をポンポンと叩くと植木さんは下へと降りていかれた。



「結衣、お前はやっぱり結衣だ」


そこまで喜んでもらえるなら心配したかいがあったというべきか。




ノックをして由香里さんの部屋のドアをあけると


「あら司、お帰り」


「ご心配おかけしました」


「心配なんかしてないわよ」


「ほらな」



そうは言うけれど本当は由香里さんだって心配していたと思う。




明日実さんも一緒に部屋に入るとご心配をおかけいたしましたと深々と頭をさげていた。



「無事でよかったわ。ほんと心配したのよ」



その言い方が心の底から心配していた様子が感じとれ


司はすげぇ差だと文句を言っていたが司にも由香里さんの本心はわかっているはずだ。






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