【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち



普通とは少し、いやかなり違う環境の中。


それでも真っ直ぐに育つ自信があるのは、叱ってくれる人がいるからだ。


目をかけてくれる人たちがいるからだ。


「フォローはちゃんとしておきますので植木さんはご心配なく。うーさんって菫も頼り続けるはずです」


お礼を言って由香里さんの部屋へ向かうと佐和子さん達と明日実さんのご両親である澤村組長たちが見えていると島田さんが教えてくれた。



いる場所を教えてもらい部屋に入ると


菫がすぐにかけより



「きーたんは」


「大丈夫だよ。植木さん優しいから叱らなかった」


「良かった」


「菫は桐生さんに謝っていらっしゃい」


「はい」


菫がいなくなったところで植木さんから聞いた話を伝えた。




植木さんが桐生さんを叱った事は当然だと誰もがいい、それはやはり落書きをした事ではなく目を離した間に起きたという事だった。



明日実さんの事件があった直後だ。



子どもの頃は誰かがついていたが大人になってからは、1人で行動している。


極道の娘だからではなく堅気の人間でも事件に巻き込まれる事はあるからだ。



むしろ1人で行動するのが表社会の普通だ。



「そうでしょ。私だって以前はずっと1人で行動していたんですよ」


それでも親の立場から考えれば人手さえあれば誰かをつけた方が安全だと考えているはずだと言われるとその気持ちもわかる。


安全であると思いながらも経済的余裕や人手があれば見守ってくれる人がついているというのは相当な安心感だ。


暗い夜道を歩く時には、人の足音すら怖く感じるものだから。




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