【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち
「植木さんと2人で話せるって言って正座して泣かずにちゃんと聞いてたから」
私の言葉には隼も響さんも口元を緩め
「怖かっただろうな」
「植木とサシかよ」
おそらくこういう会話も植木さんは怖い人なんだと印象付けられていくひとつなんだろう。
「植木さんは優しいわよ。ただ間違った事には厳しいだけ。有難い事よ」
慌ててフォローしている私を見つめるように隼たちは微笑んでいて
桐生さんが頭を下げて謝罪すると
もう自分たちからは何も言うことはない。
しっかり頼むと隼は言った。
だけどその口調がやっぱり厳しくて
「隼!」
思わず名前を呼ぶと苦笑いを見せた
「結衣の二の舞だけは踏ませねぇよ」
「だな。このままじゃもっとやんちゃになりそうだ」
隼と響さんは菫を抱いて楽しそうに玄関の中へと入って行った。
「すごい失礼じゃない?」
不満を口にするのは私で
「いや、結衣さん申し訳ありやせん」
謝るのは桐生さん。
「とんだトバッチリよ」
「自覚を促されただけでごぜぇやすよ」
「三浦さん!」
思わず睨んでから笑いがこみあげた。
これから部屋で隼が着替えを菫に見せつけると思うと笑いながら歩き
廊下の少し先で待っている隼のそばへ小走りで向かった。