世界に幸せの旋律を。~君と私が綴る物語~
フィオーレさんは仰向けのまま頭を少し動かし、私に顔を向けるとニコッと微笑み、そのままゆっくりと起き上がった。


「ふふっ、大丈夫よぉー。もーなんで倒れちゃうのかしら...。」


仮にも1m以上ある梯子から後ろに落ちたにも関わらず、ブツブツとなにかを呟きながら笑って服についた微かなホコリを払っている所を見ると、「どんだけ石頭なんですか...!」と言いたくなるが少し我慢。


「あー...平気そうで良かったです。」

私は苦笑いで...いや、ちゃんと笑ったつもりだったんだけど...でそう返した。

フィオーレさんのドジは今に始まった訳ではなく、私がここに来た日だけでもほぼ毎回、ケガやら失敗やらが起こっていた。

前回は確か...オススメの本の一覧を小雑誌にして作っていたらしいが、ホッチキスの芯を手に刺して...。

でも「あら、血が出ちゃたわー。」と他人事の様に笑っていた。

ある意味尊敬したい位凄い人だが、最近では私ももう何度も目の当たりにしたので慣れてきたのだと思う。

なんとなく、これがフィオーレさん。
と思えるようになってきたし、本人が「大丈夫」だといっているのであまり深くは気にしない。
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