Believe
「スープを作ってきたけど飲める?」
「…嫌、いい。」
彼は再び視線を逸らして、寡黙な雰囲気
を漂わせた。
「いいわ。
ここに置いておくから、飲みたくなったら飲んで。」
私はコゼーに入ったスープのお皿をサイドテーブルへ置いた。
「タオルと温かいお湯を持って来たから体を拭くわ。」
「いい。
置いておいてくれ、自分でする。」
私はタオルを濡らしながら答えた。
「駄目よ!けが人は安静にしないと。
それに私が手当てをしたのよ?
あなたは私の言う事を聞く義務があるわ。早く元気になってもらわないと。」