二度目の恋



車から降りるのも一苦労
車の外には、いつもお世話になっている
看護師さんがいた



「柳原さん、ゆっくり。間隔に合わせて降りましょうね」


そう言って、手を差し伸べてくれる
けど、そんな言葉も構わず
一輝が私を抱きかかえ、車から降ろしてくれた


用意された車椅子に乗せられるのかと思ったら、そのまま歩き出す一輝



乗らないの?、聞こうとすれば
陣痛の痛みで言葉すら出ない


一輝の首に回された腕に力が入る


「柳原さん、一度陣痛室で子宮口の開き具合みさせてくださいね」



一輝に抱きかかえられ、ベットに置かれた


失礼しますねー、と
一輝を私から遠ざけ、カーテンを閉める



「診ますねー……んー……あと少しだね。けど、分娩室に行こうか」



あと少し……の言葉に、クソッと思ってしまう
今すぐにでも産みたい
痛さに負けてしまいそうだ……
< 265 / 269 >

この作品をシェア

pagetop