二度目の恋



『遥輝、一人暮らししていいんだよ?』


遥輝が働いている店から
住んでいるアパートまで
電車を乗って1時間以上はかかる
付き合いもあるだろうし
終電を考えたら、一人暮らしした方がいい


「何言ってるのさ〜、俺がいなくなったら美奈ちゃんの面倒は誰が見るの?」


誰がって……
私だっていい大人です。


『大丈夫だよ?なんとかなるし』


何度言っても遥輝は出て行こうとしない
母一人子一人だから
心配なのはわかる


私たちには親戚は……いない
いや、いたんだ。
私が……妊娠するまでは。



まだ若かった私
妊娠したのは16歳になったばかりの頃


周囲の反対を押し切り
私は遥輝を産んだ
たった一人で……

あれから20年、親の生死すらしらない
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