二度目の恋
「それより、美奈ちゃんだって、いい加減、彼氏の一人や二人作らなきゃ」
いい加減って……
そんなこと、息子に心配されたくない
『いいの、別に一人でも』
「美奈ちゃん、まだ36歳なのに干からびちゃうよ?」
……干からび、る?
『遥輝っ!』
私が怒っても
遥輝は笑いながらご飯を食べている
いつからだろう……
遥輝が私の事を「お母さん」と
呼ばなくなったのは。
いつだったか、忘れたけど
遥輝がいろいろ考えたんだろう
若くして産んだ私には
世間の冷たい目が痛かった
「子供が子供を産んで……」
「今時の子って、卑猥ね」
「え?シングルなの?」
だからか、私にはママ友を
作ることなんて出来なかった
何も知らない他人に言われて
悔しくて泣いたこともあった
遥輝はそれを黙って見ていたんだ
最後に「お母さん」と呼ばれたのは
……あ、小学校の卒業式だ。